口蹄疫ウイルスが原因で、偶蹄類の家畜(牛、豚、山羊、緬羊、水牛など)や野生動物(ラクダやシカなど)がかかる病気です。口蹄疫に感染すると極めて伝染が強く、発熱したり、口の中や蹄の付け根などに水ぶくれができたりするなどの症状がみられます。
口蹄疫にかかると、子牛や子豚では死亡することもあり、発病に伴う発育障害や泌乳障害により莫大な経済的被害が生じます。そのため、偶蹄類動物に対するウイルスの伝播力が非常に強いので、他の偶蹄類動物へうつさないようにするための措置が必要です。
牛肉や豚肉を食べたり、牛乳を飲んだりしても口蹄疫にかかることはありません。他の偶蹄類動物にうつさないようにするため、口蹄疫が発生した農場の家畜は殺処分して埋却する(埋める)とともに、発生した農場周辺の牛や豚の移動を制限しています。このため口蹄疫にかかった家畜の肉や乳が市場に出回ることはありません。
発生状況
平成22年4月20日に宮崎県で発生した口蹄疫は、その後感染が拡大し、発生農場292例の約21万頭とワクチンを接種された家畜の約7.7万頭を合わせて、合計約28万9千頭の家畜が殺処分されました。
(牛:約6万9千頭/豚:約22万頭)